2007年9月5日水曜日

青森:北八甲田高田大岳で行方不明男性をヘリで救出

デーリー東北:主なニュース:遭難の男性 ヘリで保護/北八甲田高田大岳(2007/09/06)

五日午前七時ごろ、十和田八幡平国立公園の北八甲田・高田大岳に四日朝、登山のため入山した埼玉県川越市霞ケ関、無職関塚宣男さん(67)が戻ってこないと、下山予定地の谷地温泉の従業員が青森県の十和田署に届け出た。同署などが捜索したところ、五日午前十一時二十五分ごろ、警察航空隊ヘリ「はくちょう」が関塚さんを発見、機内につり上げて無事保護した。関塚さんにけがなどはなく、健康状態も良好だという。

同署の調べでは、関塚さんは酸ケ湯温泉から一人で入山。四日午後四時ごろ、高田大岳から谷地温泉へ下山途中に道が分からなくなり、高田大岳方向へ引き返したという。高田大岳と小岳の間で一夜をしのぎ、小岳付近の登山道を酸ケ湯温泉方向へ歩いているところを上空から発見された。

北ア:北穂高岳・大キレットで滑落死

信濃毎日新聞[信毎web] 北ア・北穂高岳で兵庫県の男性(56)が滑落死

5日午前5時40分ごろ、北アルプス・北穂高岳から南岳に向かう大キレットで、友人男性1人と岩場を登っていた兵庫県三田市、自営業堀等さん(56)が長野県側に約150メートル滑落した。南部地区遭対協の救助隊員が救助、県警ヘリコプターで松本市内の病院に収容したが、出血性ショックで死亡を確認した。

2007年9月4日火曜日

海外:米オレゴンで行方不明の77歳女性、約2週間ぶりに生還

asahi.com:76歳女性を12日ぶり救助 家族は葬式準備 米報道 - 国際

米メディアが8日までに報じたところによると、オレゴン州の山中で行方が分からなくなっていた76歳の女性が、12日ぶりに無事救助された。捜索活動は公式には打ち切られ、家族は葬式を手配していただけに、「奇跡の生還」と話題を呼んでいる。

スポニチ Sponichi Annex ニュース 社会 - カラスに救われた 遭難おばあちゃん

米オレゴン州で、先月山中で行方不明となっていた77歳の女性が4日、約2週間ぶりに“生還”した。地元メディアなどが報じている。捜索活動は既に打ち切られており、女性の家族は葬式の手配をしていた。しかし、あきらめずに捜索を続けた地元警官が女性を発見。驚くべき手掛かりはなんと“カラスの鳴き声”だった。

“奇跡の生還”をしたのは、ドリス・アンダーソンさん。背負っていたリュックの中には上着が入っていただけで、食料が全くない中、13日間の遭難生活を続けていた。

ドリスさんは先月23日、夫のハロルドさん(74)とオレゴン州北東部のワロワ山にシカ狩りへ出掛けた。帰りの途中に車が故障し、ハロルドさんが手首を痛めた。2人で助けを呼びに向かったが、ドリスさんは疲れたため車に引き返したという。しかし、ハロルドさんが車に戻るとドリスさんの姿はなく、行方不明となっていた。

米山岳地帯で76歳女性2週間ぶり救助 - 社会ニュース : nikkansports.com

改めて遭難の多いことに驚く

事故の多さにめげる

今年 (2007年) のゴールデンウィークからこのブログを付け始めた。

始めたとたん、ゴールデンウィークの遭難事故の多さにまいった。

しばらくさぼり気味になり、6〜7月はほとんどリアルタイムに付けなかった。抜け落ちている事故もたくさんあると思う。

8月になって再びほぼリアルタイムに事故を拾い始めたが、あまりの多さに嫌になる。数件は事故以外の投稿も含まれているが、8月の投稿数は 70だ。1日2件以上事故が起こったことになる。今年は例年より多少多いようだが、かといって去年だって少なかったわけではないのじゃないかという気がする。

圧倒的に多い滑落・転倒

多少の予想はしていたが、滑落事故が圧倒的に多い。人は水で圧倒間に死ぬ。水は人間の生息圏でないからしかたがない。沢で過去に先輩を亡くしている。

当たり前だが人間は高低差にも弱いようだ。打ち所が悪ければあっという間に死ぬ。人間は基本的に平地の生き物ということか。

意外に多かったのは転倒して骨折というパターン。転倒と言っても、たまたま倒れた場所の問題だけで、高低差のあるところであれば、転倒でなく滑落になったいたのだろう。そういう意味では転倒も滑落も同じタグでまとめてよいかもしれない。しかし、骨折が多いことに驚く。中高年が多いことの一端なのだろうか。無理目の行程を組んで、疲れの出てくる3日目とかに転倒するパターンが多いらしい。

はぐれて遭難

単独行でなく仲間と登っているのにはぐれて遭難というのが、少ないがコンスタントに見受けられるのにも驚いた。ちょっと先に行く、ちょっと遅れてから行く、といってほんの少し離れただけで、行方不明になっている。こういうことを書いてはそうやって亡くなった方には失礼かもしれないが、本当に残念な遭難のし方だ。

こうした「はぐれ遭難」はハイカーみたいな人に多そうだが、沢などで起こるケースもあり、慣れているからといって別行動するのも考えものだ。山岳会でもこういうことをやってしまっているところは結構多いのではないだろうか。

やむを得ない事故なのか

とにかく事故が多い。最初は丹念に拾っていた事故も、段々と機械的に記録するようになってしまった。あるとき、感情もなく黙々とデータ収集をする自分に気がつき嫌になる。

それぞれの事故には語り尽くせない背景や悲劇があるはずなのに、あまりの多くの自己記録に追われているうちにそうしたものがうやむやになってしまう。手段だったものが目的になっているというか。

事故はやむを得ず起こってしまうことがある。また、努力すれば避けられたものもあるかもしれない。だが、それ以前の安易に発生する事故が多いような気がしてならない。

立山・剱岳対策協、保険料と救助手当、遭難者が全額負担」で富山、長野、岐阜の遭難対策協議会が、これまで求めていなかった傷害保険料と救助活動手当を遭難者・遭難者の家族に負担を求めることにしたという記事を取り上げたが、しかたのないことだと思う。保険に入っていればよいことで、民間のヘリコプターは高いから断るというような登山者は、山に入る覚悟が足りない。

このブログを続けたから遭難が減ることなんて全くないと思うが、何かの役に立つことはあるのだろうか。山を知らない人間の無責任なバッシングの材料に使われるようなことがあったら嫌だ。しかし、そうならないだけの責任ある登山をしている人間がどれだけいるのかということについては、これだけ事故の記録を取り扱っていると自信がなくなってくるのもまだ事実だ。

いろいろな想いはさておき、気力の続く限りまた明日からもこのブログを続けよう。

2007年9月3日月曜日

戸隠:下山中に男性2人道に迷う

長野県警山岳情報 - 山岳遭難週報

発生月日 場所 年齢 性別 区分 怪我など 状況
9月3日 戸隠山 32歳/33歳 男性/男性 道迷い 無事救出 下山中、道を見失い救助要請した。

2007年9月2日日曜日

新潟:巻機山・沢登りで滑落・15人パーティの2人

NHK新潟ニュースファイル - 滑落した山岳遭難者2人を救助

2日午前、南魚沼市の巻機山で新潟県と神奈川県の山登りのグループの2人が滝つぼに転落して、大けがをしました。

2日午後0時すぎ、南魚沼市五十沢にある標高1967メートルの巻機山で新潟市東区の会社員白倉穂高さん(34)と神奈川県川崎市の無職、牧野千歳さん(67)が沢登りをしていて滑落し、滝つぼに落ちてけがをしたと一緒にいた仲間から携帯電話で消防と警察に連絡がありました。警察のヘリコプターが救助に向かい、標高1300メートル付近にいた2人を救助して、南魚沼市内の病院に運びました。白倉さんは右足首の骨を折る大けがを負い、牧野さんは胸などを強く打つなどしていますが、2人とも命に別状はないということです。警察によりますと白倉さんたちは15人のパーティーで朝から巻機山で沢登りをしていて白倉さんと牧野さんは高さ5メートルほどの滝の脇の岩壁をロープを使って登ろうとして滑落したということです。

警察では、残りの13人の下山を待って、事故の原因を詳しく調べることにしています。

白倉穂高さんは新潟山岳会所属か

2007年9月1日土曜日

登山以外の遭難事故:2007年9月

信濃毎日新聞[信毎web] 松本市の滝の展望台近くの遊歩道で男児が転落死

1日午後4時40分ごろ、松本市安曇乗鞍高原にある番所(ばんどころ)大滝の展望台近くの遊歩道付近で、横浜市保土ケ谷区、会社員寺岡鋼平さん(34)の二男雅登ちゃん(5)が滑落した−と110番通報があった。雅登ちゃんは県の防災ヘリコプターで松本市内の病院に運ばれたが、脳挫傷で死亡した。

松本署などによると、雅登ちゃんは駐車場から滝つぼの展望台に下る遊歩道近くのがけを約40メートル滑り落ちた。

現場には滝つぼ方面に下る遊歩道と滝上部に向かう遊歩道の2つがある。雅登ちゃんは鋼平さんらと滝上部のコースへ行って駐車場へ戻る途中だった。先を歩いていた雅登ちゃんを鋼平さんらが見失っている間に、滑落したらしい。

松本市によると、現場近くには市が転落防止用のロープを張っていた。雅登ちゃんは、鋼平さんと長男、鋼平さんの会社の同僚の計十数人で観光に訪れていた。

信州・長野県のニュース:SBC信越放送 - 松本市で男児が遊歩道から転落死

番所大滝 観光&レジャーガイド - goo 長野

山菜採り不明 登山者下山出来ず -動画ニュース STV

夕張市の山林にきのう、きのこ採りに入った女性の行方が分からなくなるなど、道内で山での遭難が相次いでいます。

行方がわからなくなっているのは、夕張市鹿ノ谷の多田久子さん(68歳)です。多田さんはきのう午後、夫と共に夕張市丁未の山林できのことりをしている途中、夫とはぐれました。きのうに引き続ききょう午前7時半から警察や消防、自衛隊などが捜索を再開しましたが、多田さんの行方につながる手がかりはみつかっていません。

山形新聞ニュース - キノコ採り戻らず 庄内町の山で米沢の会社員/湯殿山からも戻らず 西川の68歳男性

山形新聞ニュース - 遭難の男性無事発見 庄内町立谷沢にキノコ採り

山形新聞ニュース - 西川の男性無事発見 湯殿山付近にキノコ採り

奥山さんは30日朝、1人でキノコ採りに出掛け、同国道に軽トラックを止めて山に入った。約30分後に道に迷い、夕方からは木の葉を風よけに使って休んでいたという。

山形新聞ニュース - キノコ採りシーズン要注意 県内、山岳遭難事故が続発

渓二郎の日記 2007.09.13 恐怖の初体験

周りをよく見ると誰かが巻いたであろう足跡が見える。
ここを真似していこうか。
感覚的には斜面が80度ある?
ほぼ垂直に見えるよ?
ま、足跡があるから行けるんでしょ。

降下途中のこと。
でっかい石に乗ったのな。
50cmくらいのサイコロ型の岩よ?
がっちりしてると思うだろ?
浮いてたんだよ。
飛び乗った瞬間、ぐらっ!!
バランスを崩して俺が落下。
ずざざざざーーー!

ココは急坂。
15mくらい滑り落ちた。
運良く?熊笹の中に突っ込んで俺の落下は止まった。
ガコン!ガコン!!
さっきのでかい岩がっ!!
上からっ!
俺を目指して寄ってくるっ!
ガコン!ガコン!ガコン!

熊笹の中、手足が絡んで動けない。
降ってくる岩をなす術もなく見ていた。
本当に恐ろしい時は声なんて出ないよ。
悲鳴なんか余裕があるときに出るもんだよ。

岩は俺の足先から1mくらいの場所でドカン!!
他の岩に当たって止まった。

滑落しましたよ。
20m程度。
前日の雨で緩んでた土砂と共に滑落。
その土砂に両足が埋まって何とかストップ。