静岡県内ニュース(社会):富士山、南アの遭難今月11件 パトロール強化
県内の南アルプスと富士山で、8月に入り山岳遭難事故が相次ぎ、13日までに11件を数えている。盆休み期間中は登山シーズンのピークだけに、静岡中央署山岳遭難救助隊員延べ40人が19日まで、静岡市葵区の椹島(さわらじま)を拠点に南アルプスのパトロールを強化している。
同署は「疲労時や足腰が弱い中高年者は、少しバランスを崩しただけで滑落などの事故につながる」と技量に合った登山を基本に、複数での行動と登山届の提出、携帯電話など通信機器の携行を呼び掛けている。
富士山でも、装備不十分な登山者が日没や疲労で下山不能となるケースが多い。県警山岳遭難救助隊の真田喜義隊長は「夏の日帰りでも雨具と懐中電灯を携帯するのは山の常識」と、観光気分での安易な登山に警鐘を鳴らす。