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遭難女性「行程半分に」と忠告受けていた
日刊スポーツ
8人が死亡した北アルプスの遭難事故で、単独登山中に爺ケ岳(2670メートル)山頂付近で意識不明で見つかり死亡した大阪市住之江区の宗和住摩子さん(62)が登山計画書を提出した際、山岳遭難防止対策協会の担当者から「行程が長すぎて危険だ」と指摘され、距離を半分以下にするよう計画変更を求められていたことが6日、分かった。
宗和さんは4日午前7時半ごろ、登山口にあたる長野県大町市の扇沢で、担当者の矢口正人さん(63)に「五竜岳まで行く」と話した。だが、五竜岳手前には稜線(りょうせん)が切り立った「キレット」と呼ばれる難所もあり、矢口さんは「雪が残るこの時期は、雪山のエキスパートでも非常に危険」と説明した。
矢口さんによると、雪道では、登山口から爺ケ岳を過ぎた冷池山荘まで約7時間、さらに山荘から鹿島槍ケ岳(2889メートル)を経て五竜岳(2814メートル)までは10時間超かかる。宗和さんはピッケルもテントも持っていない様子で、到達は不可能と判断して冷池山荘まで1泊2日の往復を勧めたところ、納得した表情を見せたという。
矢口さんは「最初に五竜岳と言われ、びっくりした。位置関係や時間配分などの知識はなかったのでは」と話した。
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